2台のDIAPASON

最近なぜか、何年かに1度しかお目にかかれないような超珍しいピアノがダブって入荷することがよくあります。
「対談シリーズ」なんてちょっとおバカなブログ書いてましたが、今回はフツーに紹介させていただきます。

もちろんディアパソンはよく入荷しますが、この30年間でこの機種はお目にかかるの初めて。。。それくらいレアものです。
外装はラワン材の無垢でしょう、、、前パネルの三つ窓がアンティークな雰囲気を醸します。

この2台、昭和29年と31年製です、、、古いね、、、象牙鍵盤です。

こういうの下取りとかで入荷したら、通常は廃棄でしょう、、、だってどんなに良くてもそれなりに経年劣化してますから、商品になるまで修理しても、スタインウェイとかじゃないんだし、修理費用を上回る金額で販売するのは無理です。
実際この2台も、弊社専務が2か月近く修理に携わってます、、、これは経営者の私のコスト意識の完全なる欠如ですね。

さて写真のディアパソン、、、前にも少し紹介しましたが、日本のピアノ製造の草分け的存在の大橋幡岩さんが造ったものです。
大橋さんはその後ディアパソンを離れ、OHASHIブランドを立ち上げますが経営に行き詰まり廃業します。
ですから現在でもDIAPASONは河合楽器で製造していますが当時のものとは別物です。

1台目はドイツ製の燭台を取り付けてみました、、、雰囲気いいでしょ。
2台目はまだ修理中。
どうしても捨てたりできないんですよ、、、私も叔父である専務も。
ピアノってどんなに傷んでいても、水没でない限り必ず修理可能です、、、問題はどれだけ手間がかかるかだけです。(そこが大きいんですけど、、、)

造ったひとの想いとか、最初に買った人の思い入れ、喜び、、、なんか目に浮かぶじゃないですか、このピアノが初めてお家に来た時の子供の大喜びする顔とかが。。。

だからね、きれいごとみたいに聞こえますけど、また誰かに喜んで使っていただきたいんです。
それに今回ご縁を感じるんですよね、、、同時期に2台も来たなんて。
なかなか売れないのわかってるし、しかも安価だけど、いいのよ、、、経営者失格でも仕方ないわね。。。

関連記事一覧

アーカイブ

PAGE TOP