ピアノのキャスター

ピアノのキャスター

ピアノは自分で動かせる?

ご存じの方は多いでしょうが、わずかな例外を除いて、ピアノにはキャスターが付いています。
でも何で?  と素朴な疑問がわいてきます、、、お客様の家では一度据え付けたら絶対動かせないものの代表格みたいなものだし、当然家具にだって付いてないのに。。。
一般には動かすというイメージはありません。
もちろん倉庫や店内で動かす時にキャスターがついていれば大変便利ではあります。

まあどうでもいいことかもしれませんが、これはピアノの歴史とも関係あるかもしれません、、、というか以下考えてみた全くの私見です。

ヨーロッパ、アメリカで発達したピアノは、日本に初めて入ってきたときすでに完成された楽器でした。
欧米ではもともと石造り建物が多く、建物内でキャスターのついたピアノを移動させても問題なかったのでしょう。
現在でも基本的に家のなかで土足のライフスタイルですから、時々動かしたりもするかもしれません。
そんな完成品として100年くらい前に初めて日本に来て、最初は見よう見まねで試行錯誤を重ねながら造ってきたのが日本のピアノづくりの歴史です。
ですからピアノにはキャスターがついているべきものとして造られ続けていると。。。

あるいは輸出した時に付いてないと困るとか。
まあもっとも、付いてなかったら私たちピアノ屋は店の中で四苦八苦することになりますが。。。
ひょっとしたらピアノ屋のために付けてくれているのかもしれませんね、、造ってるほうは売れなきゃ困るわけだし。

でも皆さん家の中では動かさないでくださいね。。キャスターは金属(大抵は真鍮)製ですから床や絨毯に傷が付きますし、インシュレーター(キャスターの下に敷いているプラスチックのお皿)から外れるとまた乗せるのは大変です。。

しかしグランド、特にコンサートピアノは別で、ステージ上で簡単に動かせないと困ります。
写真は左の大きなのがスタインウェイのコンサートピアノのキャスターです。
右が通常のアップライトピアノのキャスターですからいかに大きなものかお分かりになると思います。
これによってステージでの移動が簡単にできるようになっています。
しかも金ピカでかっこいいですよね。。。

なんか何の足しにもならない独りよがりの話ですみませんでした。

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