嗚呼 アメリカ、、、
グラン・トリノというのは映画の題名ですが、監督、主演のクリント・イーストウッドが映画の中で大切に所有しているピカピカの70年代の車の名前です。
映画館に行けなかったので、ずっと楽しみにしていましたDVD鑑賞。。。
かなりの話題作でしたからご覧になられた方も多いと思います。
しかしやっぱりというかなんというか、イーストウッドらしい、人間の心や社会を内側からえぐるような(決して否定的な意味ではなく)そんな映画でした。
楽しむ映画ではなかったですが、観応えのあるものでしたので、結局2回観てしまいました。。
本人以外にギャラの高そうな俳優も出ておらず、派手なアクションやセット、CGもないんで、彼の演技とストーリーが余計に心を打ちます。
人種差別的表現満載で、それがいかにもこう本当のアメリカの、決して溶け合うことのできない人種のるつぼを上手く表現しています。
そりゃああれだけ広大な国土に、あれだけ多様な民族が住んでいれば、溶け合うなんてのは無理な話でしょう。
映画は人種問題がテーマじゃないですけど、ふとそんなことも考えました。
古き良きアメリカを象徴するように、またイーストウッド演じる頑固で偏屈なウォルトと重なるグラントリノ。。。
悠々と流していく様はバックの音楽も良かったし、映画館で観たら泣いていたと思います。。
写真はグラントリノじゃないですけど、ほとんど同じ年代のリンカーン・コンチネンタルという車です。
何となくセピア色しているのは、15年位前のロスアンゼルスでのショット、、、バンパーだけで30cmくらい出ていて、まるでそこに腰掛けれそうだなと思った覚えがあります。
この時代までのアメリカ車は、デザイナーが何の制約も受けず思いのまま潔く堂々と線を引いた、という雰囲気です。
やっぱりアメ車はデカイのがいい。。。。。
DVDでは特典映像というか”ギャラリー”で、車好きが愛車自慢をする映像も結構楽しめます。