とてもとても珍しいのが入荷いたしました、、、ロシア製ピアノ。
ひと昔前のものですから正確にはソ連製ピアノですね。
東西冷戦真っ只中のころのものです。
ちなみに同時期のアメリカ製も店頭にあるんですよ。
ピアノって年代やメーカーが違っても基本的な構造は同じです。
しかしこの2台、向いてる方向性というか性格が全く違うんですよね。
どちらが優れているとかではなく、それぞれが”我が道を行く”って感じで、”こういうのがピアノなんだぞ”と各々主張しているようです。
文化や国民性が違う国ですから、冷戦時代、米ソ仲悪かったのも当然かもしれません。
ソ連製はあくまでしっとりとした柔らかい音色やタッチ感、、、アメリカ製ははっきりとした明るく太い音や軽いタッチ感です。
チャイコフスキーとガーシュインの対比みたいな?、、、いやちょっと違うなあ、、、
ただ、どちらともはっきり言って工業製品としては落第かも。。。そういう面での優劣を問えば、日本の大手メーカーが世界一でしょうね。。。
でもね、でもね、、、この2台、とてもとてもいい”楽器”なんですよ、、、”工業製品としてのピアノ”では落ちこぼれかもしれませんが、”楽器としてのピアノ”ではある種の優等生じゃないかなあ。
私はこういうの無性に好きです。。。
ピアノに音楽の神が宿っているといえば言い過ぎかなあ。。。
調整には少し時間がかかりそうです。
でも、楽器と対話しながら、いたわるように治してあげる作業は楽しいもんです。。。